SpaceCoreHomeが描く、“入居した瞬間”から始まる快適な暮らし

こんにちは、アクセルラボでPMMを担当している北村です。
3回にわたってお届けしてきた、スマートホームサービス「SpaceCore」の新たな挑戦。いよいよ最終回です。

Vol.1 ではプロダクトを2つに分けた戦略的背景を、 tech.accel-lab.com Vol.2 では賃貸事業者向けの「SpaceCorePro」をご紹介しました。 tech.accel-lab.com
最終回となる今回は、もう一つのプロダクト「SpaceCoreHome(スペースコア・ホーム)」に焦点を当てます。主に分譲住宅をターゲットとし、「住まう人」の体験価値を徹底的に追求したこのプロダクトが、どのような未来の暮らしを描こうとしているのか。その思想と技術的なこだわりをお話しします。

SpaceCoreHomeの思想:「心地よさ(Comfort)」の追求

「SpaceCoreHome」が目指すのは、ただ便利なだけの家ではありません。私たちが中心に据えた価値は、「心地よさ(Comfort)」です。

分譲住宅は、多くの人にとって人生で一番大きな買い物であり、家族と長い時間を過ごす大切な場所です。だからこそ私たちは、「居住者が煩雑な設定作業に悩まされることなく、入居したその瞬間から最高のスマートホーム体験が始まる」世界を目指しました。テクノロジーが前面に出るのではなく、空気のように自然に暮らしに溶け込み、住まう人の毎日を静かに、しっかり支え続ける。それが「SpaceCoreHome」です。

最高の体験を支える技術的こだわり

この「心地よさ」という体験は、見えない部分の技術的なこだわりで支えられています。

1. ゼロタッチ・プロビジョニング

通常、スマートホームを導入する際は、居住者自身が機器をネットワークに接続し、一つひとつ設定する必要があります。私たちは、この手間を取り払いました。住宅が引き渡される時点で、全てのスマートホーム機器はもちろんセットアップ済み、便利な自動操作や一括操作も予め設定されており、居住者はアプリをダウンロードしてログインするだけで全ての快適機能が利用可能です。裏側では、住宅情報と機器情報をあらかじめ紐づけておく独自のプロビジョニングシステム*1で、この「ゼロタッチ」体験を実現しています。

2. オープンなデバイス連携アーキテクチャ

私たちは特定のデバイスメーカーに依存しません。赤外線リモコンで操作する旧来の家電から、最新のスマートロック、各種センサー、さらにはHEMS(ヘムス)まで。多種多様なメーカー・製品を一つのアプリでシームレスに統合しています。 特筆すべきは、スマートホームの国際標準規格「Matter」への対応です。私たちは日本メーカーで初となる、Matterスマートロックに対応したIoTゲートウェイの提供を開始しました。これにより、居住者はメーカーの垣根を越えて好みのデバイスを自由に選択・追加でき、将来にわたって長く安心して使える拡張性を担保しています。まさに「ワンアプリ・プラットフォーム」の構想です。

3. 直感的なUI/UXとスマートサジェスト

スマートホームが初めての方でも迷わず使える、シンプルで美しいインターフェースを用意しています。複雑な「IFTTT(イフト)*2」のようなルール設定をせずとも、「おはよう」「おやすみ」といった生活シーンに合わせた設定がプリセットから簡単に利用できます。 さらに、システム側から能動的にスマートホーム提案を行う「スマートサジェスト機能」も大きな特徴です。例えば、スマートロックと連携し「鍵が 5分間 開錠されたままです。施錠しますか?」と確認を促したり、家全体の戸締りなど防犯に関する通知をデフォルトで実行することで、家族全員が意識せずとも "確実なアクションと生活の安全確保" の恩恵を受けられるように設計されています。

“暮らしに寄り添う”スマートホームの、その先へ

「SpaceCoreHome」は、単なる便利機能の寄せ集めではありません。セキュリティ、見守り、省エネ、健康といった要素を統合し、各機能が連携することで生まれるソリューションによって、住まう人の生活に寄り添い、「心地よさ」という本質的な価値を提供し続けます。

そして、今回のプロダクト分割は私たちの進化の第一歩です。アクセルラボは、2つのプロダクトを軸に、さらにその先の未来を見据えています。

  • AIによる体験のパーソナライズ: 居住者の生活パターンや環境データをAIが学習し、照明、空調、セキュリティなどを自動で最適制御する、真に「インテリジェント」なホームオートメーションへ。

  • データプラットフォームとしての進化: 住宅から得られるビッグデータ(個人情報には最大限配慮します)を解析し、設備の故障予知や、より快適な住環境の提案 / スマートホームサービスの進化につなげます。

  • サービス連携によるエコシステム構築: 家事代行、フードデリバリー、オンライン診療といった地域の生活サービスとAPI連携し、私たちのシステムがハブとなって、より豊かなライフスタイルをワンストップで提供します。

最後に

3回にわたり、私たちの新しい挑戦にお付き合いいただき、ありがとうございました。

私たちは、テクノロジーの力で人々の「暮らし」そのものを、より快適で、安全で、豊かなものにできると信じています。今回の「SpaceCoreHome」と「SpaceCorePro」は、その信念を形にするための、私たちの答えです。

この新しい挑戦に、少しでもワクワクしていただけたでしょうか?

アクセルラボでは、このような未来を一緒に創っていく仲間を常に探しています。プロダクトに関するご意見やご感想、協業のご提案なども大歓迎です。ぜひお気軽にご連絡ください。

これからも、アクセルラボと新しい「SpaceCore」にご期待ください!

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*1:プロビジョニングシステムとは、ITインフラやサービスを利用者が利用できるように準備、設定、管理するシステムのことです。需要に応じてリソースを割り当て、アクセスを制御することで、効率的な運用を可能にします。参考:賃貸住宅向けスマートホームサービス「SpaceCorePro」、スマートホームの初期設定を不要にする新機能を開発 | 株式会社アクセルラボ -ACCEL LAB-

*2:IFTTT(イフト)とは、「If This Then That」の略で、インターネット上の様々なサービスを連携させて、自動化できるサービスです。特定のトリガー(This)が発生した時に、指定したアクション(That)を自動的に実行できます。