
はじめまして、アクセルラボのQAグループのAccelAmanoと申します。
今回はアクセルラボのQAグループが実施しているテストの一部についてお話ししたいと思います!最後まで見ていただけますと大変嬉しいです!
デジタルと現実が交差するQAの検証
電波は無限に飛ばない!電波の飛距離を見極める検証
私たちはスマートホーム用のスマホアプリやデバイスを提供しているので、それらのテストをQAグループが実施します。
「スマートシーリングライトX」は、天井に設置して室内を照らす照明デバイスです。スマートシーリングライトXのテストとしてアプリから「点灯」ボタンをタップすると、点灯することというテストがあります。このテストは機能テストでありたくさんの前提条件が含まれています。
機能テストの前提条件
・スマートシーリングライトXはGW(ゲートウェイ)とペアリングされていること
・スマートシーリングライトXとGWに電源が供給されていること
・GWがインターネットに接続されていること
・GWとスマートシーリングライトXとの距離が数m以内であること
などなど...条件がたくさんあります。
これらの前提条件の1つである「GWとスマートシーリングライトXとの距離が数m以内であること」について、QAはどれくらいの通信距離があるのかを検証します。「GWから◯m離れると通信できなくなる!」という通信できる限界の距離の測定だけでなく、GWから一定の距離ごとに電波強度やGWのノイズを測定します。距離以外の通信強度やGWのノイズを測定することで、「◯mは本当にギリギリ通信できる距離で、QAとして推奨できない。」というように考察することができます。
またGWのノイズをGW複数台に対して測定することで、GWのハード自体に問題がないかも確認することができます。

不可視な信号を可視化する赤外線の検証
上記で登場したスマートシーリングライトXには、照明として機能するだけでなく、テレビやエアコンといったデバイスを操作するためのリモコンとして機能します。テレビやエアコンのリモコンは赤外線を信号として使用します。スマートシーリングライトXも同様に赤外線を使用して、それらを操作します。
QAではその赤外線のリモコンが正しく動作するかの確認が必要です。
テレビはチャンネルを変えたり音量を上げたりすると、画面に表示されるのでリモコンがどのような操作をしたかはわかります。しかし、エアコンはどうでしょう?冷房から除湿、24℃から23℃にした時にこれはどのように確認すれば良いでしょうか?実際に肌で感じて確かめるには無理があります。
そこでQAは赤外線キャプチャー機を用いて、エアコンなどの信号が正しく送信されているかの確認を行います。
リモコンの信号を見ると面白いことがわかります。テレビの場合は音量やチャンネルを変える時は「1chにする」「音量を上げる」のみの信号を送信していますが、エアコンの場合は違います。現在のエアコンの設定が「冷房」「強風」「27℃」としましょう。リモコンで温度を1℃下げるボタンを押すと送信される信号は「冷房」「強風」「26℃」の全ての設定値を送信しています。そこからさらに3回温度を1℃下げるボタンを連打した際には、「冷房」「強風」「23℃」が送信されなければなりません。これを先ほど紹介した赤外線キャプチャー機を用いて検証します。

バッテリー、電池の検証 〜熱力学第二法則には抗えない〜
スマートホームデバイスにはバッテリーや電池を使用して動作するデバイスがあります。特にスマートロックは乾電池やバッテリーで動作するのがほとんどだと思います。スペースコアアプリでペアリングされたスマートロックは、アプリ内で電池残量が表示される仕様になっています。また、一定の電池残量が下回ると利用者に通知される仕組みもあります。電池残量を決定する要素は電圧です。QAは電圧を変化させて、電池残量の変化や電池残量低下の通知の検証をおこないます。普段使用している電池やバッテリーをそのまま使ってしまうと、電圧を自由に変化させることができません。そこで使用するのは直流安定化電源装置です。直流安定化電源装置を使用することで、電圧を自由に変化させることができ電池残量の変化や電池残量低下通知の検証することができます。
しかし、直流安定化電源装置だけで検証してしまうとある物理現象を考慮できません。それは電圧降下です。電流が流れると電池自身の電気抵抗によってジュール熱に変換されてしまいます(いわゆる という式ですね!)。スマートロックを遠隔で操作する時には、モーターが駆動してサムターンを回します。この時に多くの電流が流れ電圧降下が大きくなります。電池残量の少ない電池でモーターがサムターンを回し切れるのか、電圧降下したタイミングで電池残量を取得していないかを検証します。

IoT QAの本質:物理現象を品質に変える
ソフトウェアテストに『境界値試験』があるように、IoTデバイスには『物理的な限界値』が存在します。
どの程度のノイズまで耐えられるのか、電圧がどこまで下がるとシステムが落ちるのか。こうした物理的な限界を知ることで、初めて『この製品は安全です』と胸を張って言えるようになります。不確実な現実世界を、確かな品質へと変える。それがアクセルラボのQAの役割です。
【まとめ】IoTデバイスの検証は、物理現象との共存!
IoTデバイスは、光を利用して信号を送信することもあれば、電圧降下によって本来の電圧を出力できないことのように、物理現象と共存しています。IoTデバイスを検証するQAはソフトウェアの検証だけでなく、物理現象が絡んだデバイスの性能検証をしなければなりません。これらの検証をすることで、デバイスの品質を評価して保証することができます!
アクセルラボでのQAの検証している内容の一部をお話ししました。「アクセルラボでQAをやってみたい!」や「自分ならもっと面白い検証ができる!」などアクセルラボに興味を持ちましたら、是非応募してみてください!カジュアル面談だけでも良いらしいですよ。
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