「通知」という一言に、どれだけ議論したか

はじめまして、株式会社アクセルラボの前田と申します。SpaceCoreProアプリのUI開発やアップデートのPM業務を担っています。 弊社プロダクトの提供範囲はSpaceCoreの導入企業様とエンドユーザー様双方への価値提供となり、いわゆるBtoBtoCとなります。 エンドユーザー様がSpaceCoreを快適・便利にお使いになられることで、ミドルBである導入企業様の業務効率化だったり物件価値も上がるので、重要なミッションです。

スマートホームの“使えない”を減らすために、私たちが考え続けたこと

今回リリースした電池残量低下・オフライン通知の強化と週一回の定期レポートは、機能だけを見ると、とても地味です。 正直に言えば、新しいデバイスが増えるわけでもなく、操作が劇的に変わるわけでもありません。

それでもこの改善には、プロダクトチームとしてかなりの時間とエネルギーを使いました。

理由はシンプルで、スマートホーム体験の満足度は「使えない瞬間」で決まると考えているからです。

きっかけは、サポートとユーザーの「一言」

この改善の出発点は、 ユーザーやサポートチームから何度も聞いてきた言葉でした。

「急いでいる時に限って使えない」

「いつから調子悪かったのか分からない」

「通知は来てた気がするけど、どれだったか覚えていない」

ログを見れば原因は分かる。 でもユーザー体験としては、分かった時点ですでに遅い。

ここでチーム内で出た問いはこれでした。

スマートホームは、 ユーザーが“意識して管理するもの”でいいのか?

答えは、NOでした。

「通知すれば解決」ではなかった

最初の案は、とても単純でした。

・オフラインになったら通知

・電池が減ったら通知

でも議論を重ねるうちに、 すぐに限界が見えてきました。

通知は多すぎると見なくなる。 家族が複数人いると責任の所在が曖昧。 その場では見ても、後回しにされがち。

つまり、通知=気づく、とは限らない という当たり前だけど厄介な事実です。

文言一つで、意味が変わってしまう

今回、特に時間をかけたのが通知や説明文の言葉選びでした。 たとえば、 「電池残量が低下しています」 「まもなく電池切れです」 「交換をおすすめします」 どれも正しい。でも、 どれもユーザーに与える印象が違います。

不安を煽りすぎないか? まだ使えるのに「壊れた」と思われないか? 放置される表現になっていないか?

PM、デザイナー、エンジニア、サポートが集まり、 「この一文で、ユーザーはどう感じて動いてくれるか?」を何度も議論しました。

正直、 「ここまでやる?」という空気になることもありました。

でも、 この“違和感のなさ”こそが体験の質を左右すると信じて、 細部まで詰めました。

そこでたどり着いた「週一回の定期レポート」

議論の末に出てきたのが、 即時通知だけに頼らないという発想でした。

見逃してもいい

忘れてもいい

でも、あとから必ず振り返れる

その答えが、週一回の定期レポートです。 週に一度、 電池残量が低下しているデバイス オフラインが発生しているデバイス をまとめて確認できる。

これは 「ちゃんと管理してください」という仕組みではなく、 管理しなくても破綻しにくい設計を目指した結果でした。

派手じゃないけど、一番効く改善

今回のリリースは、 プロダクトとしてはかなり“裏方”の改善です。

でも私たちは、 新機能を増やすこと できることを増やすこと 以上に、

何も考えずに使えている時間を増やすことを大事にしています。

スマートホームは、 使われている時よりも、 使われなかった瞬間に評価されるプロダクトです。

だからこそ、 これからも「気づかれない改善」を積み重ねていきます。

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